2020/05/18 10:00
当ショップでは3人のソムリエ達が、毎月3本ずつ厳選したワインを新たにリリースして参ります。
本日は、ソムリエ・池田重則の今月のセレクト第一段です!
![](https://base-ec2if.akamaized.net/c/f=jpg/images/user/blog/163b94e3ec1c56fc7d1ebf5893f90de82faee579/blog/bfa8bc954c334707e771ddc77f37c346.jpg)
<ソムリエ・池田より>
南米チリ北部、南緯30度のアンデス山脈の標高1650mから2206mの高地に位置するエルキ・ヴァレーは、豊富な日照量がありながらもアンデスから吹き下ろす冷涼な風と、南極から北上するフンボルト寒流の影響を受け、常に冷涼な気候となっているエリアです。各国の天文台が集まるこの地は世界で最も星に近いとされ、また特殊な磁場を持つ神聖な地という一面を持っています。先代のアルバロ・フラニョ氏は、ブドウ作りと天体エネルギーは相互作用し新たな創造につながるとしてワイナリーを創業しました。
トココは100%シラー種のワインですが、年間平均の降水量が100mmと非常に乾燥した気候条件の、標高1,788mの高地の花崗岩質土壌で栽培されています。言うなれば、このワインは同国ワインメーカー・オブ・ザ・イヤーに輝いたマルセロ・レタマル氏が世界で最も標高の高い産地から醸し出したシラー種の1本なわけです。
<大橋MWの一言>
チリという産地が廉価なバルク・ワインだけの生産国と見るのは既に過去の話。世界の著名ジャーナリストの高評価や世界で名声を誇るエアラインのワイン・ポートフォリオ等にもこうした高品質チリ・ワインが登場する時代に突入しています。エルキは北部チリ随一の高品質ワイン産地として既に評価を獲得した産地。このマルセロの1本も見事なまでの品質を誇るワインです。黒コショウや月桂樹、ブラックベリーの香り、そして未だまだ若さを示しながらも幾分リニアな体躯を見せているのは、冷涼産地ゆえの表現を示しているものでしょう。
![](https://base-ec2if.akamaized.net/c/f=jpg/images/user/blog/163b94e3ec1c56fc7d1ebf5893f90de82faee579/blog/d88a6c3fc9fadd0be1b2e6ad0ea081c6.jpg)
リと言えば廉価なバルク・ワインという概念を覆す高品質な逸品です。
興味を持たれた方は是非お試しください!