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2020/07/17 15:41
当ショップの運営会社である、株式会社山仁は日本唯一のマスター・オブ・ワインである大橋健一MWが、代表を務めています。
当ショップでは大橋健一MWが、毎月のテーマに基づき、セレクトしたワインのセットを販売しています。
今月のテーマはこの時期旬を迎える「イカ」。
旬の食材と合わせてお楽しみいただきたく、ワイン業界で最も名声の高い資格を有するプロが、珠玉の4本のワインを選びました!
<セット内容>
1.リオハ・ブランコ モノポール・クラッシコ 2016 クネ 白ワイン
スペインで最初に電気の通った地のひとつであるアロ村に1879年にワイナリーを構えたクネ社が造る、失われかけたリオハ伝統製法を復刻した辛口白ワインになります。
清涼感のあるマカベオ種から造られるワインは発酵後300Lの古樽、及び500Lのボタスと呼ばれるマンサニーリャ*の古樽に澱と共に移され、8か月ほど熟成されます。
洋梨や青リンゴの果実香に加え、マンサニーリャの影響によるナッツ香、フレッシュな酸味と塩味を呈した複雑性のある味わいに仕上がっています。
このワインの生産のために1940年代から1970年代まで醸造長を務めたエズキエル・ガルシア氏に協力を仰ぎ、再現された、今後のクネ社の根幹を担う1本となります。
*マンサニーリャは、スペインはアンダルシア地方の海沿い、サンルカール・デ・バラメダで造られる、ほのかな塩味を感じるフィノ・タイプのシェリーになります。
<大橋MWの一言>
ワイン業界誌「WANDS」の最近のスペインはリオハのテイスティングにおいて、上位3位までを独占する快挙を成し遂げたクネ社。
マカベオ種の清涼感に複雑性を付与すべく、シェリーの「マンサニーリャ」で使用した樽で熟成をさせた、いわゆる「シェリー・フィニッシュのワイン」となります。
カモミール的な香りが生姜を効かせたイカ刺しに最高の相性を見せます。
この商品の大橋MWによる紹介動画を公開しています。
是非ご視聴ください!
2.アシルティコ・モネムヴァジア 2019 ドメーヌ・シガラス 白ワイン
魚介類との相性の良さで知られるアシルティコ種を世界的に広めたドメーヌ・シガラス。
同社が醸すアシルティコ種、そしてエーゲ海をまたいだ島産のモネムヴァジア種を精密にブレンドしたワインとなります。
美しいエーゲ海に白い建物と青い屋根のコントラストで世界的なハネムーン人気を誇るサントリーニ島に居を構えるドメーヌ・シガラスは、世界のトップ100ワイナリーにも選出されたギリシャを代表する生産者になります。
完熟しながらも高い酸を保持できる、この地の固有品種アシルティコ種と、香り高くアロマティックなパロス島産のモネムヴァジア種を同比率にてステンレススチール・タンクで発酵、醸造した、柑橘類や若いマンゴーの香り、しっかりとした酸味、そして塩味が余韻に長く感じられる辛口のスタイルになります。
青く澄んだエーゲ海に浮かぶ島、ギリシャのサントリーニ島産のワインです。
同島産のアシルティコ種は、世界のガストロノミー業界では魚介類のパートナーとしての地位を確固たるものとしています。
このワインの放つ酢橘の香り、そして酸味以上に長い持続力を見せる塩味は、鮮度抜群のイカ刺はもちろんのこと、ガーリック・ソテーやフライにも抜群の相性を見せてくれます。
3.霜(SOU)ロゼ 2019 98ワインズ ロゼワイン
シャトー・メルシャンで長らく醸造に携わり、山梨県の勝沼醸造の副社長も務めた平山繁之氏が、その30年を超すキャリアを存分に発揮して醸し出す98WINEsのロゼワインです。
昨年の初リリース直後から多くの日本ワイン・ファンを魅了し、既に日本の高品質ワイン業界で圧倒的な地位を獲得した感があります。
地元である甲州市塩山地域のマスカット・ベリーA種からしっかりとした赤ワインをまずは醸造。その後、同市の勝沼地域の甲州種の果汁を加えて再発酵させた「二段仕込み」で造られています。
赤系ベリーのアプローチャブルな香り、そして穏やかな酸味のエレガントさ、一方でフェノリックな渋みが全体を引き締める辛口のスタイルです。
<大橋MWの一言>
創業したばかりにして、その実力は既に日本を代表するレヴェルです。
マスカット・ベリーA種のイチゴの香りは控えめながらも、塩気、そして酵母による旨味の奥行き、わずかな渋みのキレが見事な味わいのバランスを構成します。
卵を持ったイカのボイルに果実感の彩りを加えたり、たっぷりのイカをトマトソースで楽しむパスタとの同調も楽しめる1本です。
4.エトナ・ロッソ 2018 テヌータ・デッレ・テッレ・ネーレ 赤ワイン
世界的な活火山で知られるエトナ山の麓で造られた、テヌータ・デッレ・テッレ・ネーレの軽快なスタイルの赤ワインになります。
このテッレ・ネーレは、「バローロ・ボーイズ」で一世を風靡した、オークの風味が顕著ながらも早くから楽しめるスタイルのバローロ、そしてトスカーナのサン・ジュスト・ア・レンテンナーノを世に送り出したマルク・デ・グラツィア氏が、2002年に設立した自然派ワイナリーとなります。
昼夜の寒暖差の大きなエトナ山の北側斜面、標高650~900メートルに位置する火山灰土壌の畑で栽培された固有品種、ネレッロ・マスカレーゼ種を主要品種とし、ステンレススチール・タンクで6か月間、更にフランス産のトノー(20-35hl)とバリックで6か月間熟成された、熟した赤系果実のチャーミングさ、そして味わいのきれいな酸味、豊かなミネラル感を自慢とする滋味溢れる1本です。
<大橋MWの一言>
まるでピノ・ノワールのような赤系フルーツの芳香性を見せながらも、味わいにおけるタンニンのテクスチャーによる土っぽさ、そしてスパイシーなフレーヴァーが感じられます。
磯の香たっぷりのイカ墨のパスタに、こうした要素が味わいの深みを加えてくれます。
ワイン愛飲家はもちろん、ワインを勉強されている方にも、ペアリングでも単体でもお楽しみ頂ける内容です。
また、YouTubeの「大橋MWのワイン・インフォ」ではこちらのセットに含まれるワインをご紹介して参ります。